リフォームを考えるとき、多くの方がまず気になるのが「費用」です。新築とは違い、住みながらの工事や部分的な改修など、条件がさまざまなリフォームでは予算の立て方も複雑になりがちです。そんな中、少しでもお得に、かつ安心してリフォームを進めるためにぜひ活用したいのが補助金や減税制度です。
これらは、国や自治体が暮らしの質の向上や環境改善を目的として提供しているもので、条件さえ合えば、数万円から数十万円もの支援を受けられることもあります。とはいえ、「制度が多すぎて違いがわからない」「何から調べればいいのかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、補助金と減税制度の違いから代表的な支援制度、主婦に役立つ活用法まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。今後のリフォーム計画にぜひお役立てください。
リフォームに使える補助金と減税制度
住宅リフォームにおいては、条件に応じて補助金や減税といったさまざまな制度が利用できます。ただし、それぞれ制度の目的や適用条件が異なり、申請のタイミングを逃すと使えないケースも少なくありません。まずは制度の概要と目的、種類を正しく理解しましょう。
なぜリフォームに補助金や減税があるの?
住宅リフォームに対して補助金や減税制度が設けられている背景には、国が目指す「社会的な課題解決」という明確な意図があります。たとえば、少子高齢化・空き家の増加・省エネ推進・防災力の強化といった課題は、どれも住まいのあり方と深く関係しています。
こうした課題を解消するために、政府や自治体はリフォームを促進することで「安全で快適な住まいを増やす」ことを目指しており、その一環として補助金や減税による経済的支援を行っているのです。たとえば、高齢者が安心して暮らせるようにするバリアフリー改修には介護保険による助成が、地震に強い家にする耐震リフォームには国交省や都道府県の補助金が用意されています。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、エネルギー消費量を抑える省エネリフォームに対しても支援が強化されています。具体的には、高断熱窓の導入や高効率給湯器の設置などに対する「こどもエコすまい支援事業」などが挙げられます。
一方、減税制度は、所得税や固定資産税といった税金の負担を軽減する仕組みで、一定のリフォーム工事を行った場合に限り、確定申告などを通じて還付や軽減を受けることが可能です。
このように、補助金や減税制度はただの節約手段ではなく、住宅の価値や性能を高め、より良い暮らしをサポートする社会的なツールなのです。制度の目的を理解した上で活用すれば、より納得感のあるリフォーム計画につながるでしょう。
補助金と減税制度の違い
「リフォームで使える支援制度」と聞いて、多くの方が混同しがちなのが補助金と減税制度の違いです。どちらも経済的な負担を軽減する制度ですが、仕組みや受け取り方、申請方法がまったく異なります。それぞれの特徴をきちんと理解しておくことで、スムーズに制度を活用でき、結果的に損を防ぐことが可能です。
補助金とは、国や自治体が特定の条件を満たすリフォームに対して、工事費用の一部を直接支給する制度です。多くの場合、着工前に申請が必要で、事前に承認されたうえで工事を実施し、その後に領収書などを提出して精算・受給する形になります。支給額は制度ごとに異なりますが、一定の上限が設けられており、必ずしも工事費全額が補助されるわけではありません。
一方、「減税制度」は、リフォーム後の確定申告などを通じて、すでに納めた税金の一部が還付されたり、次年度の納税額が軽減されたりする仕組みです。主に所得税や固定資産税に対して適用され、たとえば省エネリフォームやバリアフリー改修、耐震工事などが対象となります。補助金のように現金で受け取るわけではありませんが、税金の支払い負担が軽くなるため、長期的な経済効果が期待できます。
原則として併用可能なケースも多くありますが、同一内容の工事について重複して申請できない場合や、先に補助金を受けたことで減税対象から外れる可能性があるため、個別の制度条件をよく確認することが大切です。
両制度の違いを理解し、どちらが自分のリフォーム内容に合っているかを見極めることで、よりお得な選択ができるようになります。
国・自治体・民間にはどんな支援制度がある?
住宅リフォームに関する支援制度は、大きく分けて「国の制度」「都道府県・市区町村などの自治体が実施する制度」「民間団体やエネルギー関連企業が実施する制度」の3種類があります。それぞれ対象となるリフォームの内容や申請条件が異なるため、複数の制度を比較して、自分のリフォーム計画に合ったものを選ぶことが重要です。
国が実施する制度は、環境省・国土交通省・経済産業省・厚生労働省などが提供しており、比較的全国共通の基準で実施されています。たとえば、省エネ住宅に関するこどもエコすまい支援事業や、高齢者が安心して住める住宅に対する介護保険を活用した住宅改修支援などが代表的です。国の制度は予算枠が決まっており、早期終了する場合があるため、情報収集と早めの申請がポイントです。
自治体の制度は、都道府県・市区町村ごとに実施されており、地域に根ざしたニーズに対応しています。たとえば、空き家の有効活用を促進する改修補助、子育て世帯の移住・定住支援としての住宅改修助成、地域材を活用したリフォームへの助成金などがあります。地域によって内容がまったく異なるため、お住まいの自治体の公式サイトや住宅課に問い合わせるのが確実です。
民間の支援制度では、住宅ローンを提供する金融機関や、ガス・電力などのエネルギー関連企業が提供するポイント還元制度、割引サービスなどがあります。たとえば、オール電化リフォームや太陽光パネルの導入時に特典がつくプランなどがそれにあたります。これらは必ずしも現金支給ではありませんが、機器の設置費や光熱費の軽減につながることもあり、長期的に見ると大きなメリットがあります。
このように、支援制度には多様な選択肢があるため、自分のリフォーム目的と予算を明確にしたうえで、各制度の最新情報を確認し、計画的に活用していきましょう。
主婦におすすめ!住宅リフォームの補助制度

補助金制度は数多く存在しますが、その中でも家事のしやすさや子育て、将来の安心を重視する主婦の方にとって特に役立つ制度があります。国の制度から地域の取り組みまで、生活に直結するメリットがあるものばかりです。
ここでは、主婦層に人気の高いリフォーム補助制度を中心に、内容や活用方法を詳しくご紹介していきます。今の暮らしをより快適に整えたいと考えている方は、ぜひチェックしてください。
こどもエコすまい支援事業
こどもエコすまい支援事業は、国土交通省が実施している補助金制度で、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、一定の条件を満たす住宅の省エネ改修に対して補助金が支給される制度です。環境負荷を減らしながら、安心・快適な住まいを整えることを目的としており、特に省エネ性能の向上を図るリフォーム内容に重点が置かれています。
この制度の対象となるのは、具体的には高断熱窓の設置や節水型トイレへの交換、高効率給湯器の導入など、エネルギー効率の改善を目的としたリフォームです。また、玄関や浴室への手すり設置といったバリアフリー改修や、空気清浄効果のある建材など、快適性を向上させる内容も対象に含まれています。
補助額は、1戸あたり上限30万円程度(内容により異なる)とされており、リフォーム内容ごとに定められた単価で算出されるため、組み合わせ次第でより多くの補助を受けられる可能性もあります。補助金は予算に達し次第終了する仕組みのため、申請時期にも注意が必要です。
なお、子育て世帯や若者夫婦世帯でなくても、バリアフリーや省エネといった目的に合致すれば、一般世帯でも利用可能な場合があります。申請は原則として、リフォームを行う登録事業者が代行するため、信頼できる業者に制度の適用可否を事前に相談しておくのが安心です。
最新の情報や公募状況は、国土交通省の公式サイトで随時確認できます。
介護保険を活用したバリアフリー改修助成制度
高齢化社会が進む中、家庭内での転倒やけがを予防するために、バリアフリーリフォームへの注目が高まっています。そうした改修に対して利用できるのが、介護保険制度に基づく住宅改修費の支給です。この制度では、要介護または要支援認定を受けた人が暮らす住まいに対して、一定の範囲で改修費の一部が支給されます。
対象となる改修内容は、手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、引き戸への交換、便器の位置変更など、日常生活の安全性を高めるものに限定されます。上限は20万円までの工事に対して、その7割~9割(所得に応じて)が支給され、自己負担はわずか1割~3割で済むことが特徴です。
この制度は、要介護者本人だけでなく、家族が同居する住まいでも対象になる場合があるため、高齢の親と同居を考えている主婦世帯にも適しています。支給を受けるには、ケアマネジャーによるケアプランへの位置付けが必要であり、あらかじめ自治体の窓口や地域包括支援センターに相談しておくとスムーズです。
施工前に申請が必要となるため、リフォーム業者には介護保険住宅改修の手続きをよく理解しているかどうかを確認することが重要です。日々の暮らしの安全性を高めながら、経済的負担を抑えられる点で、多くの家庭にとって実用性の高い支援制度です。
自治体独自のリフォーム補助金・助成金制度
国の制度とは別に、多くの市区町村でも独自のリフォーム補助金・助成金制度を設けています。これらの制度は、その地域ならではの課題解決や活性化を目的としており、例えば空き家対策、定住促進、子育て支援、防災機能向上など、対象となるリフォームの目的や内容が多様です。
補助対象となるリフォームには、キッチンや浴室の更新、外壁の改修、断熱性の向上、バリアフリー化、防災・防犯強化などが含まれます。支給金額は自治体によって異なりますが、多くは10万円〜30万円程度。中には工事費の2割〜3割を補助するなど、費用負担が大きく軽減されるケースもあります。
地域材の使用や地元業者への発注を条件にしている場合も多く、地元経済との連携という側面も強いのが特徴です。「工事着手前に申請が必要」「契約書・領収書の写しを提出」「完了後の実地検査がある」といった条件が設けられていることが多いため、手続きには計画性が求められます。
自治体独自の制度は、年度ごとに内容や受付期間が変わることがあるため、必ず最新情報を各自治体の公式サイトまたは窓口で確認することが大切です。情報が出るとすぐに受付が始まり、予算枠に達すると締切となるケースも多いため、早めの準備を心がけましょう。
耐震改修に対する助成金や技術支援制度
日本は地震大国であるため、住宅の耐震性は安全な暮らしの基盤とも言える要素です。近年では、築年数が古く、耐震基準を満たしていない住宅に対して、各自治体が耐震診断や改修に関する助成制度を設けています。
たとえば、1981年以前の旧耐震基準で建てられた木造住宅を対象に、まず耐震診断の費用を全額または一部補助し、その診断結果を踏まえた耐震補強工事についても、補助金を支給するという流れが一般的です。補助額は自治体によって異なりますが、診断に数万円、改修工事には最大100万円以上支給されるケースもあります。
一部自治体では、住宅の倒壊による二次災害を防ぐための補助や地域全体の防災力を高めるための支援として、特定地域に限って優遇措置が取られている場合もあります。耐震改修に関しては、補助金のほかに技術面での支援(建築士による無料相談など)がセットになっていることもあり、制度の活用次第で費用を抑えながら安心の住まいづくりが可能です。
こちらも、対象となる条件や申請手続きが厳密に決まっているため、事前に自治体窓口へ相談し、リフォーム業者とも情報を共有しながら進めるのが確実です。老朽化した自宅の安全性に不安がある場合は、この制度を活用することで、安心と経済的負担の軽減を同時に実現できます。
住宅ローン減税制度
「住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)」と聞くと、新築やマンション購入を想像する方が多いかもしれませんが、実は特定の条件を満たすリフォームでも適用される場合があります。これは、10年以上の住宅ローンを利用して住宅の性能向上に関わる一定の工事を行った場合、毎年の住宅ローン残高に応じて所得税の控除が受けられる制度です。
対象となるリフォーム内容としては、以下のような一定の質の向上を伴う工事が主な条件です。
- バリアフリー改修
- 耐震補強工事
- 省エネリフォーム(断熱・高効率設備への交換)
- 増築・改築を伴う大規模な改修 など
これらのリフォームを、自己所有の住宅に対して行い、かつ10年以上のローンを利用して実施した場合に、年末のローン残高の0.7%(上限あり)が、最大13年間にわたって所得税から控除されます。つまり、長期ローンを利用した大規模リフォームを検討している家庭にとっては非常に大きな節税効果が期待できる制度です。
ただし、以下のような注意点があります。
- リフォーム後の床面積が50㎡以上あること
- 工事内容や費用の明細を記載した契約書が必要
- 確定申告が必要(初年度のみ)
- 控除対象の限度額は年度により異なるため、国税庁サイトで最新情報を確認すること
住宅ローン減税は、補助金制度と同様に予算や法改正によって条件が変動する可能性があるため、最新の制度内容は国税庁や国土交通省の公式サイトでチェックするようにしましょう。
バリアフリー・省エネ・耐震リフォームの所得税控除
住宅ローンを使わなくても、一定のリフォーム工事を行うことで所得税の控除が受けられる制度があります。これは投資型減税と呼ばれ、バリアフリー化、省エネ改修、耐震補強など、住まいの性能向上に関するリフォームが対象です。支払った工事費の一部が、翌年の所得税から控除される仕組みとなっており、大規模リフォーム以外でも使いやすいのが特徴です。
たとえば、バリアフリー改修では手すりの設置や段差の解消、廊下の拡幅といった身体への負担を軽減する工事が対象となります。省エネ改修では断熱性能を高める窓の交換や、省エネ基準を満たす給湯器の導入などが該当します。さらに、旧耐震基準の建物を現行の耐震基準に適合させる補強工事も、この制度の対象となっています。
控除額は工事費の10%、おおむね25万〜65万円が上限とされており、工事費が50万円以上であることなどの条件を満たす必要があります。申請には、工事内容を証明する書類や居住に関する情報、確定申告が必要であり、詳細は国税庁の公式情報を参考にすることが推奨されます。
固定資産税の減額措置と対象工事
住宅のリフォームによっては、所得税の控除に加えて固定資産税の減額措置を受けられるケースもあります。これは、耐震・省エネ・バリアフリーといった住宅性能を高める改修工事を行った場合、翌年度の固定資産税の一部が減額されるという制度です。
たとえば、1981年以前に建てられた旧耐震基準の木造住宅を、耐震基準に適合するよう改修した場合には、固定資産税の半額が1年間免除されることがあります。省エネやバリアフリーのリフォームでも、工事規模や対象面積に応じて一定の軽減措置が適用される場合があります。
ただし、工事費が一定額以上(通常は50万円以上)であることや、居住している本人が所有していることなど、さまざまな条件があります。また、完了後3カ月以内に自治体への申請が必要であるため、手続きのタイミングにも注意が必要です。
減額の内容や対象となる工事は自治体によって異なるため、実際の制度を利用する際は、お住まいの市区町村の税務課またはホームページで詳細を確認しておくことが大切です。
減税の申請に必要な書類と注意点
減税制度を確実に利用するためには、申請に必要な書類の準備が欠かせません。制度ごとに求められる書類は若干異なりますが、共通して重要なのが、リフォーム工事の契約書や請求書、工事の内容がわかる図面や仕様書、住宅の登記事項証明書や住民票などです。とくに所得税の確定申告を行う場合は、これらの書類をもとに申請手続きを行うことになります。
リフォームの種類によっては、第三者の証明が必要になる場合もあります。たとえば、省エネや耐震リフォームであれば、登録建築士や施工業者が発行する性能証明書の提出が求められることがあります。これにより、工事内容が制度の要件を満たしているかどうかを税務署が判断できるようになります。
制度によっては「居住用住宅であること」「工事費が一定額以上であること」「指定された期限内に申請すること」など、細かな条件が定められているため、あらかじめ制度の公式ガイドラインを読み込んでおくことが大切です。
会社員であっても、リフォームによる減税を受けるには年末調整だけでは不十分で、必ず確定申告をする必要があります。見落とされがちな部分ですが、手続きを忘れてしまうと制度が活用できず、損をしてしまう恐れがあります。リフォーム計画の段階から業者に制度活用の相談をし、必要な書類を揃える準備を整えておくと安心です。
補助金・減税制度を上手に活用する手順

補助金や減税制度には多くの種類があり、それぞれに異なる条件や手続きがあります。「せっかく制度があるのに、自分のリフォームには使えなかった」「申請が間に合わず補助を受けられなかった」という声も少なくありません。
制度を確実に活用するためには、計画段階からの事前準備と確認が欠かせないもの。ここでは、リフォームを進める際に知っておきたい活用ステップを順を追って解説していきます。
制度の対象になる工事か事前に確認する
補助金や減税制度は、すべてのリフォームに無条件で使えるものではありません。それぞれの制度には対象となる工事の内容や金額、実施する住宅の条件などが定められており、自分が希望するリフォームが制度の対象かどうかを事前に確認することが、もっとも重要な第一歩です。
たとえば、バリアフリー改修といっても、単に手すりを1本設置しただけでは対象とならないことがあります。また、断熱性能を高めるリフォームでも、使用する材料や施工方法に基準があり、それを満たしていない場合は補助や減税の対象外となることがあります。
加えて、「工事費が50万円以上であること」「工事を行う住宅の築年数が一定以上であること」「所有者が実際に居住している住宅であること」など、工事以外の条件も多く存在します。これらの基準を満たしていなければ、どんなに良いリフォームでも支援の対象外となるため注意が必要です。
確認の方法としては、各制度の公式情報(国の省庁や自治体のホームページ)を確認するのが基本です。さらに安心なのは、制度に詳しいリフォーム業者に相談することです。多くの制度では、事業者登録された業者のみが施工できるケースもあるため、実績や対応経験のある業者に依頼することで、制度の範囲にきちんと収めた提案を受けることができます。
自分がやりたいリフォーム内容が、補助金や減税制度に適合しているかどうかをリフォーム前にしっかり調べておくことで、申請後に「対象外だった」という無駄を防げます。制度を“使えるかどうか”を確認することは、計画を立てるうえでの土台となります。
補助金と減税は併用できる?
補助金や減税制度を最大限に活用したいと考える方にとって、併用できるのかどうかは非常に重要なポイントでしょう。原則としては、補助金と減税制度の併用は可能なケースが多いのですが、それぞれの制度で併用に関する条件や例外が設けられているため、注意が必要です。
たとえば、こどもエコすまい支援事業などの補助金制度を利用した場合、その補助対象となった工事費については、減税制度の控除対象額から差し引かなければならないことがあります。これは二重支給(ダブルでの公的支援)」防ぐためのルールであり、控除額が減る分、減税メリットがやや小さくなることがあるという点はあらかじめ理解しておくべきです。
補助金の申請時点で、減税制度を併用する予定があるかを問われるケースもあります。申告内容に食い違いがあると、後の税務処理でトラブルにつながる可能性があるため、リフォーム前に業者や税理士などの専門家と相談して、工事内容と活用する制度の組み合わせを明確にしておくことが理想的です。
制度によっては、補助金と減税のどちらかしか選べない場合や、併用はできるが申請書類の記載方法に指定がある場合もあります。手続きが煩雑になることもありますが、正しく活用すれば支援額は大きく、家計へのメリットは非常に高くなります。
リフォーム業者と制度活用の相談をしておく
補助金や減税制度を活用するうえで、リフォーム業者との連携は欠かせません。特に、国の制度では登録事業者が工事を担当することが条件となっていることが多く、対応経験があるかどうかで、制度の利用可否が変わることすらあります。
実績のある業者であれば、制度の最新情報や申請のスケジュールに詳しく、施主に代わって書類の作成や申請代行まで行ってくれることもあります。対象となる工事内容を踏まえた上で、制度に適合するように施工内容を調整してくれるため、補助が受けられるようなプランで提案してもらえるという安心感も大きなメリットです。
一方で、制度に対応していない業者や制度そのものに詳しくない業者では、「本来受けられるはずの補助金を逃してしまった」「必要な証明書が準備できなかった」というトラブルに発展するリスクがあります。
打ち合わせの初期段階で、補助金や減税を利用したいとはっきり伝えておくことで、業者側も制度対応を前提にスケジュールや工事内容を組んでくれるため、全体の進行もスムーズになります。特に申請が先着順や期間限定である制度では、事前の調整が重要です。
制度を活用して賢くリフォームを進めたいなら、制度の知識と実績を持つ業者を選び、二人三脚で計画を立てることが、安心と経済的メリットの両立につながります。
知っておきたい最新情報の探し方
補助金や減税制度は、毎年見直しが入る可能性があるため、「去年は使えたのに今年は対象外になっていた」ということも珍しくありません。リフォームを計画するうえでは、最新情報を正確に把握することが最大の防御策になります。
最も信頼性が高い情報源は、国の省庁(国土交通省・環境省・経済産業省など)や自治体の公式サイトです。各制度には専用のページやPDFの公募要領が用意されており、そこに対象工事・金額・申請方法・必要書類などが詳しく記載されています。公募開始や受付終了の時期も掲載されているため、まずは公式発表を確認するのが基本です。
そのうえで、リフォーム業者のホームページや、制度比較サイト、建築士やFP(ファイナンシャルプランナー)が発信するブログなども参考になります。ただし、情報が古かったり、一般化されすぎていたりするケースもあるため、必ず出典や更新日を確認し、一次情報と照らし合わせる習慣を持つと安心です。
補助金に関しては「○○年 予算 消化率」などで検索すると、予算の進捗状況を公開しているページにたどり着くこともできます。人気制度は早期に受付終了となることも多いため、こまめなチェックが欠かせません。
最新情報を逃さないためには、月1回程度の情報収集を習慣化すること、リフォーム予定が見えたらすぐに対象制度の有無を確認することが、損をしないための第一歩です。
まとめ
リフォームは住まいの快適さを高めるだけでなく、家族の暮らしをより豊かにするための大切な選択です。しかし、その一方で費用面の不安がつきまとうのも事実です。だからこそ、国や自治体が提供する補助金や減税制度をうまく活用することは、主婦世代にとって心強い味方になります。
制度には、申請のタイミングや対象となる工事内容など、それぞれに異なる条件がありますが、事前に正しい情報を得て計画的に進めることで、数万〜数十万円の経済的支援を受けられる可能性があります。信頼できる業者と相談しながら制度に合わせたリフォームを行えば、手続きの不安も軽減でき、満足度の高い仕上がりにつながるでしょう。
今回ご紹介した制度や活用方法を参考に、ご自身の住まいや家族の将来に合ったリフォーム計画を立ててみてください。得できるチャンスを逃さず、安心と快適さを手に入れましょう。